プログラム概要

スカラープログラムは、障害や病気のある生徒・学生の高等教育への進学とその後の就労への移行支援を通じ、将来の社会のリーダーとなる人材を育成することを目的にしています。プログラム参加対象者は、障害や病気によって、学びや生活に困難のある生徒・学生(中学生、高校生、高卒者、大学生、大学院生)です。
毎年春に募集が開始され、選抜を経て、スカラープログラムに参加する生徒・学生が決定します。選抜された生徒・学生は、「スカラー」と呼ばれます。

スカラーは、夏に行われる夏季プログラムにて、「テクノロジーの活用」を軸に、「自分自身や障害についての理解」、「セルフアドボカシー」、「自立と自己決定」などのテーマに関わる活動に参加します。
夏季プログラム後は、様々な障害のある仲間や先輩、障害支援の専門家とのオンライン・オフラインでの交流を通じたメンタリングやギャザリング、イベントの参加、海外研修など、年間を通じたプログラムに継続的に参加することができます。

求めるスカラー像

スカラーには、以下のことを期待しています。

  • テクノロジーを活用した多様な学習方法を知り、学習や生活で実践を希望していること
  • DO-IT Japanプログラムの参加を強く希望していること
  • 進学・就労へ向けた意欲があること
  • 自分の興味や関心のある物事について探求していること
  • DO-IT Japanが目指す、多様性理解を広げることに関心があること、またその活動に向けてリーダーシップを発揮できること

プログラムスケジュール

スカラーは、東大先端研で行われる夏季プログラムに参加した後、テクノロジーを活用し、オンラインにてプログラムに参加します。
また、ギャザリングの開催やイベントへの参加など、実際に会い、ディスカッションできる機会を設けています。
海外研修などの大学生をメインとしたリーダー養成プログラムも実施し、スカラーへ多様な機会が届くように年間を通じたプログラムを行っています。


※プログラム内容は、毎年変更いたします。

スカラー年間スケジュールの図(ブローシュア3ページ目)

夏季プログラム

8月上旬、数日間の夏季プログラムが、東大先端研を主な会場として行われます。東大先端研での、テクノロジーの活用や多様な価値観に触れる様々なセミナーやワークショップへの参加、企業を訪問し、最新のテクノロジー体験や就労に関するトークセッションへの参加、実際に大学で行われているものと同様の講義への出席など、多彩な活動に参加します。スカラーは、自分にとって必要なテクノロジーを学び、大学進学や就労後に何が起こるのかを疑似体験し、自立の第一歩となる機会を得ることができます。

オンラインでのミーティングプログラム(オンラインメンタリング)

パソコンやiPadなどを使い、オンラインでミーティングに参加しているスカラーたちの様子

夏季プログラム後は、オンラインでのミーティングプログラムが、月に1度を目安に、Skypeなどのテレビ会議を通じて行われています。スタッフやスカラーから提案されたトピックを中心にミーティングが行われています。企画のとりまとめや日程調整、司会やファシリテーションは、スタッフと共にスカラーが行います。
多様な障害のある学生が集まるミーティングのため、文字が見えなかったり、音声が聞こえなかったり、タイピングが打つのが難しかったり、誰が話しているかわからなかったりするなど、それぞれ参加する上で困難が発生します。共に円滑にディスカッションするには、どんな準備や配慮が必要なのか、自分自身や参加する他のスカラーたちのことを考える機会は、多様性(ダイバーシティ)を考える良い機会ともなっています。

ギャザリングの実施、イベントへの参加

実際に顔を合わせて行うギャザリング(茶話会)を、主に東大先端研を会場として実施しています。遠方であったり、入院など会場へ参加が困難なスカラーは、Skypeなどのテレビ会議を使い、遠隔から会場に参加できる工夫を行っています。
また、テクノロジーカンファレンスなど、外部で開催されているイベントについてもアナウンスを行い、関心があるスカラーと共に参加する機会を設けています。

集まって乾杯しあうスカラーたちの様子
テクノロジーイベントに参加し、テクノロジーを体験しているスカラーたちの様子

海外研修プログラム

幅広く視野をもてるリーダーの養成を目的として、海外研修プログラムを行っています。文化やライフスタイルを含めた、海外の多様な価値観や社会制度などを実際に体感する経験を得る機会をもつことができます。関心のある大学生以上のスカラーが選抜され、参加しています。

団体へ訪問し、意見交換しあうスカラーの様子
大学へ訪問し、セルフアドボカシー、アドボケイトについていけん交換しあうスカラーの様子

プログラム以外でのスカラーの活動

メーリングリストを活用した意見交換

メールのやりとりをしているイラスト

DO-ITの「I」は、「Internetworking」の「I」です。
スカラーは全国から参加しているため、お互いに遠く離れています。メーリングリストを活用し、悩みや困りごとの相談、近況報告、情報提供、ディスカッションなど、さまざまな目的で、メーリングリストを利用することができます。
DO-IT Japan のスタッフや、「アドバイザー」と呼ばれる障害のある人々の支援の専門家もメーリングリストに参加しており、時に応じてアドバイスや相談を行うことができます。

個別相談の実施

個々のスカラーが直面している問題や困難の解決に関わる相談を希望する場合、学びや生活の中で生まれてきた個別の問題に対して、それを解決するための方法(例:読み書きやコミュニケーション、移動の困難等を軽減する方法)を、共に考えることを行っています。
入試や試験の際には、スカラーが行うセルフ・アドボカシー(例:過去に前例はないが、自分にとっては必要不可欠な配慮を、学校、高等教育機関、大学入試センターなどに求めること)を、支援しています。
DO-IT Japanは、科学的手法により得られたエビデンスに基づいて、個別ニーズの根拠を示し、スカラーが「その配慮が合理的なものであり、筋の通ったものであることを説明する」ための支援をしています。こうした活動は、個々のスカラーの支援だけではなく、全国の障害のある児童生徒の受験の門戸を開くこと、また、過去の雇用慣習に問題とそれを解決するための新しい働き方を生み出すエンジンとなり得るあり方を作り出しています。

個別相談をするスカラーとスタッフの様子

スカラーのDATA(2019年度)

スカラーの人数と進路

スカラー総数146名、大学進学96名、就職34名、大学院・専門学校進学13名。

スカラーの出身地

スカラー出身地の分布図:2007年度から2018年度の期間まで、秋田県、富山県を除く全国の都道府県から参加あり。2019年度のスカラーはは東京都、神奈川県、千葉県、静岡県、京都府、奈良県、広島県、大分県、鹿児島県出身。

スカラーの障害内訳 ※重複あり、活動休止のスカラーを除く

スカラーの障害の内訳を表した円グラフ(重複あり):自閉スペクトラム51名、LD38名、ADHD23名、肢体不自由55名、視覚障害11名、聴覚障害7名、高次脳機能障害6名、内部障害4名、盲ろう1名、その他14名。

スカラーが得た入試における配慮事例

高校入試

肢体不自由のある生徒

2016年:代筆  (公立高校・5教科)

LDのある生徒


2011年:代読による問題文の読み上げ    (公立高校・5教科)

2015年:PCを用いたキーボード入力・解答 (県立高校・5教科)

2016年:PCの音声読み上げ機能を用いた問題の読み上げ
    PCを用いたキーボード入力・解答
    計算機の持ち込み・使用
    代筆 (服飾系専門学校      (高校卒業資格取得可能)・2教科、小論文)

2017年:レイアウトの変更
    印刷用紙の色の変更
    PCを使った英語の問題文の音声読み上げ  (公立工業高等学校)

大学入試センター・大学入試

肢体不自由のある生徒

2007年:PCを用いたキーボード入力・解答 (大学入試センター、国立大学・一般入試)

2010年:PCを用いた数式入力ソフトの使用 (大学入試センター、国立大学・一般入試)

2013年:PCを用いた数学、物理、化学の1.5倍の時間延長
     代筆              (国立大学・推薦入試)

2016年:PCを用いたキーボード入力・解答
     代筆              (大学入試センター、国立大学・推薦入試・一般入試)

2016年:特色入試の参加・実施      (国立大学)

2019年:電卓の持ち込み・使用      (大学入試センター・国立大学)

LDのある生徒

2009年:1.3倍の時間延長         (大学入試センター)
※高次脳機能障害によるディスレクシアのある生徒。次年度より大学入試センターの配慮区分に「発達障害」が加わる

2011年:PCを用いたキーボード入力・解答 (国立大学・AO入試(小論文))

2015年:代読による問題の読み上げ     (大学入試センター、私立大学・一般入試)

2016年:PCを用いたキーボード入力・解答 (私立大学・推薦入試(小論文))

視覚障害のある若者

2016年:代読による問題の読み上げ    (大学入試センター)

難病のある生徒

2018年:特別な補助装具の持ち込み・使用 (大学入試センター・国立大学)

※その他、時間延長、別室受験等の配慮の実例あり

2019年度メディア掲載

  • 朝日新聞 2018/11/06 27面
  • 朝日新聞 2018/11/13 27面 教育「障害者への「合理的配慮」を考える」上 
  • 読売新聞 2018/11/16 18面 教育「障害者への「合理的配慮」を考える」下 
  • 朝日新聞 2018/12/01 医療ルネサンス 子どもを守る1/5「大学志す特別支援校生」
  • 毎日新聞 2019/01/18 03面 「合理的配慮」を考える(7)
  • 教育家庭新聞 2019/05/13 08面 総合「センター試験 障害者配慮」
  • 朝日新聞 2019/09/23 19面 「セルフアドボカシーを身につける」
  • 教育「障害ある子の支援 VRどう使う」

※その他、多数掲載あり

受賞歴

  • 2011年 第42回博報賞(特別支援教育部門)
  • 2011年 文部科学大臣奨励賞受賞

スカラープログラムの応募方法

ポストへ募集書類を投函するイラスト

DO-IT Japanは、毎年春に、新規年度プログラム参加者(スカラー)を募集します。
応募の詳細は、DO-IT Japanウェブサイトやチラシ等で募集発表します。

2020年度の募集受付は終了致しました。
ご関心をお寄せ下さった皆様、誠にありがとうございました。

*2020年度は、以下の2つの枠で、参加者を募集いたしました。

・2020年度 スカラー
・2020年度 特別聴講生

参考として、応募詳細を掲載いたします。

【応募書類受付期間:2020年4月1日から5月18日まで(必着)】

・応募受付期間が、4月1日から5月18日まで、延長されております。

・2020年度の夏季プログラムは、2020年8月16日から20日に、東京大学先端科学技術研究センターで開催すべく予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況により、夏季プログラムを、オンラインを最大活用したプログラムとして実施する方向で調整中です。開催時期についても、適切な時期を検討中です。

 いずれにしましても、2020年度のDO-IT Japanのプログラムを中止はせず、何らかの形で実施いたします。夏季プログラムの開催方法や時期につきましては、決まりウェブサイトに掲載する予定です。

 DO-IT Japanのスカラープログラムは、年間を通じたプログラムかつ、長期にわたり参加可能なプログラムであり、新型コロナウィルスの感染に終息が見られた段階で、皆さんと直接お会いできる機会を必ず設けます。


Scholar Program スカラープログラム

メインプログラム

対象:中学生、高校生、高卒生、大学生、大学院生

PAL Program パルプログラム

情報提供

対象:児童生徒・学生とその保護者

School Program スクールプログラム

環境整備

対象:学校、教員

Take part in

スカラープログラムに
応募する

障害があり、学びや生活に困難のある、中学生、高校生、高卒者、大学生、大学院生の中から、テクノロジーの活用と移行支援を通じ、将来のリー ダーとなる人材を養成することを目的としたプログラムです。
毎年春に参加者が公募され、書類選考、 面接選考を通じ、スカラーが選抜されます。

2020年度の募集受付は終了致しました。
ご関心をお寄せ下さった皆様、誠にありがとうございました。

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学習に困難のある、児童生徒・学生に向けて、テクノロジーを活用した学びの保障について情報提供を行うことを目的としたプログラムです。

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